よくあるご質問

数学科について

  • 大阪の阪急梅田ターミナルから普通電車でも約22分で阪急関大前駅に着きます。大阪都心から近いので場所はかなり便利がいいといえます。
    関大前駅からは正門までは歩いて7分くらいです。途中の道の両側には関大生を対象にした飲食店などを並んでいます。

  • 少人数のクラスで,純粋数学から応用数学まで幅広く学ぶことができます。一番の特徴は、基礎的抽象的で分かりにくい概念は、繰り返し復習するように講義内容を工夫していることです。そのための時間も十分確保しています。
    特に微分積分や線形代数などは重要なので、十分に身につくように繰り返しと十分な時間を通常以上にとるようなカリキュラムにしています。

  • 数学が好きな人、数学の問題を解くことが好きな人、じっくりと物事を考えることが好きな人を想定しています。

  • 大丈夫です。一番大事なのは数学に興味があって好きであることです。「好きこそ物の上手なれ」といいます。
    難しい入試問題が解くのが得意であるのもすばらしいことですが、数学で一番重要なのは基礎がしっかりしていることです。ですから3年間で学ぶ数学の内容を良く理解できていれば準備OKです。あとは入学後の勉学意欲だけです。

  • 高校までは、公式や参考書の例題を暗記するなどして練習問題を解くのが勉強のように考えられています。またそれで試験でよい点が取れて数学ができると錯覚している人もいます。大学では抽象度の高い内容になりますので、公式丸暗記型の勉強では行き詰まります。講義を聴いてすぐに理解できることが少なくなりますが、自分で納得がいくまで考える習慣をつけましょう。慣れてくれば少しずつコツもわかり、理解しやすくなります。練習問題も高校の時のようにすらすら解けないことも多くなりますが、時間をかけて自分のペースでゆっくり解くので、これも高校とは違って意外に結構楽しいものです。
    関西大学では基礎を繰り返し復習するように学習内容を工夫していますし、練習問題も基礎を理解するための問題を多く練習しますので、コツコツ勉強する人には向いています。抽象的な概念が目からうろこが落ちたように理解できたときは、嬉しいものです。大学では自分でじっくり考えることが大事です。これができる人は数学科に向いています。

  • 微分積分学から始め、代数学・幾何学・解析学・応用数学の現代数学の基礎的部分を学びます。基礎的技術、道具としての数学、現代数学の手法や考え方、問題を自ら見つけ解決する能力、また、コンピューターを用いた数式処理能力も養うことが出来ます。

  • 困りません。パソコンに慣れていると確かに便利ですが、入学時に使えなくても困りません。誰でも入学してから必要に応じて使えるようになります。数学に必要なコンピュータについては初歩から授業で学びますから心配要りません。
    1年次の科目「コンピュータ基礎」においてはワードやエクセルなどのソフトの使い方を学ぶことができます。もちろん得意なほうがよいので、卒業するまで少しでずつ練習すればよいでしょう。なお、パソコンが得意でない優秀な数学者も多くいます。

  • 本学科のカリキュラムにも実験数学等の科目は含まれていますが、基本的には代数学、幾何学、解析学の数学の3本の柱を中心とした課程が組まれていて、入学されればこうした科目を履修していただくことになります。

数学について

  • 大学でも問題練習は大事なので、もちろんやります。関西大学では他の大学とは異なり、問題練習を演習科目としてカリキュラムには特に取り入れていません。これは演習の時間にまとめてたくさんの問題を与えても学生がとても問題を十分にはこなせないからです。
    このやり方では、多くの学生は自分に割り当てられた1題だけをやって他の問題は人が解いたのをノートに写すだけになり、勉強にならないからです。関西大学では、講義のあとに少量の問題を宿題にして、学生が家で問題を解く時間を確保して次の講義でその解答をする方法にしています。高校の授業に近い形態ですので、学生にとっては、とっつきやすいと思います。
    大事なことは自分で少しでも問題を解くことです。なお関西大学では基礎を理解することを主眼にした練習問題で難しくないものを多くやりますので、やる気があれば大丈夫です。

  • 理屈が通っていさえすればどんな(長い)証明も覚えられる、という人を知っています。あなたはそれとは違うタイプの人のようですね。
    証明はひとつではありません。あなたにとってインパクトがあり忘れにくい証明が、図書館のたくさんの本の中にあるかもしれません。もっといいのは、自分で証明をつくり直すことです。本当の理解につながることでしょう。また理屈を絵にすることもいいかもしれません。証明をじっくり勉強してその証明の本質的な部分が理解できれば、証明を自分で再現できるようになりますから、心配いりません。証明を自分で味わうように勉強できる習慣を身につければ、勉強も楽しくなります。
    また重要な定理の証明は、それまで勉強した基礎的な定理の典型的な使い方の宝庫です。証明をじっくり勉強することで重要な定理の使い方が学べます。

  • この質問にはいろいろなレベルでの答え方があると思いますが、大学の4年間で数学を勉強した場合のメリットとして考えられることは、ものごとを抽象化して論理的に考える力が身につくということでしょうか。
    このことは何をするのにも大切な力ですが、とくに自分でモノを考えて判断していかなければならない現代人には欠かすことのできない力だと思います。もちろん、いろいろな数学を知ってそれを生かすことができれば最高です。

  • いわゆるセミナーと言われるものです。多くの大学の数学科では卒業論文はありませんが、関西大学の数学科では書きます。ただし、新しい学術的に価値のある発見というよりは、特別研究で1年間学んだことのまとめに近い内容になります。セミナーは自分が勉強したい専門書(洋書であることも少なくない)を年度の初めに先生と相談して決めて1年かけて勉強します。
    やり方は毎回、先生に割り当てられた分量を自分で読んで勉強してその内容を先生や他のメンバーに講義する方法です。話している最中に、大事な点については先生に質問されますので、そのとき黒板の前で立ち往生することのないようにしっかり勉強する必要があります。

  • 専門家をめざすのに、数学だけを勉強して優れた専門家になれるわけではありません。大学では英語の専門書を読んだり、論文の読み書きは通常英語を使います。したがって英語の基礎が身についている必要があります。
    またあまり認識されていませんが、国語力は非常に重要です。国語の力がないために、数学の本の文章が理解できなくて結局数学も理解出来ない人が意外に多くいます。日本語で作文する力も非常に重要です。数学を学ぶ上で感性は重要なので、例えば歴史や古典文学なども数学に直接は必要ありませんが、それらに造詣が深いとプラスです。興味の幅が狭いといずれ行き詰まります。
    若いうちは機会があれば幅広く興味を持って勉強することが大事です。教員や公務員の採用試験を受験するときも教職の科目や基礎学力の試験は比較的短期間の勉強で何とかなりますが、幅広い素養の問題もあり、一般の素養は長年の積み重ねの結果で身につくもので、短期ではどうにもなりません。ですから、高校では数学以外の勉強も、特にいわゆる文科系の科目もまじめに勉強しておきましょう。

  • 結論から言います。遊びたい人は大学、特に理科系に進学すべきではありません。
    数学科はたしかに実験がなくて時間がありそうですが、自宅で練習問題を解いて勉強しなければならず、実験をする理系の学科よりむしろ家での勉強は忙しいかもしれません。

  • その関大に数学科ができたのです。学生と教員が力を合わせて、関大の数学科というのもいいぞというイメージをつくりたいものです。関大には立派な図書館があり、数学関係の本の整備には今までに数学の教員も力を入れてきました。十分とは言えないまでも、かなりの質と量の本がそろえてあります。
    また、数学が実学と肌があわないというのは、俗説ではないでしょうか。意外な分野で数学が役にたっています。

  • たくさんあります。数学の研究とはどのようなものかですが、数学者の間で知られている未解決の問題を(もちろん世界で初めて)解くとか、新しい定理を発見すること(すなわち、その証明を考えること)などです。
    この結果として数学の理論が発展していきます。

  • 研究所や大学の研究者(いわゆる先生)になる一般論を述べます。
    いわゆる研究者の資格というものは特にありませんが、最近の傾向から言えば資格らしいものといえるのは学位でしょうか。そのためには大学院に進学して自分の興味のある分野の専門書を勉強して最近の論文などを読んで、研究する必要があります。そして未解決の問題や新しい定理を発見すると論文としてまとめることができます。それを数学の研究専門誌に投稿して査読審査を受け、評価されれば受理されて掲載されます。そうするとその論文が研究業績になります。研究業績がそれなりに上がると博士号が授与されます。
    以前に比べると博士号も取得するのがかなり易しくなっていますので、博士の学位がないと不利でしょう。研究が評価されると大学の専任教員の職の話が来るようになります。
    また近年は大学の教員の公募も多くなり、応募して採用される方法も一般的になってきました。研究者をめざすには当たり前ですが、学部で数学の基礎をしっかり身につけることです。関西大学では1、2年では基本的な勉強を繰り返ししっかりやるようなカリキュラムにしているのが特徴です。
    例えば微積分やベクトル・行列は一年で一度勉強して、2年でもレベルを少しあげてもう一度、毎週2回の授業で勉強します。さらにそれを補強する時間も別に取っています。将来数学を専門にするときに大事な基礎のうち特に抽象的で分かりにくい概念は、繰り返し復習するように講義内容を工夫しています。
    学部3年前期までが特に基礎力をつける上で重要ですので、基礎力を身につけやすいように講義内容を工夫しています。しっかり勉強すれば大丈夫です。

就職について

  • 全くありません。数学は実力がすべてであり、実力の世界です。勉強して実力があれば、数学を生かした仕事に就けます。
    もし大学院で研究して専門論文を専門誌に発表できれば、数学者としての仕事(例えば数学の大学教授など)に就くことも可能です。一般に女性研究者のニーズは高くなっています。女性数学者で活躍している人は世間の人が考えているより多くいます。

  • 決してそんなことはありません。多くの企業ではむしろ数学的な思考力を持った若い人材を求めています。

  • 就職先としては、中学高校の教員、コンピューター関係の会社、金融(保険、銀行、証券)関係の会社、統計処理やDS関係の業務を担う会社、製造業(製造業)などが考えられます。
    論理的に物事を考える訓練など数学を学ぶことにより得られる能力が生かせる分野への需要は以前から多かったのですが、近年は数学的思考を身に着けた人に対するニーズが業種に関係なく増えています。さらにもっと数学を学びたい、研究したい人のためには大学院進学が考えられます。

  • できます。国家公務員や地方公務員の上級試験では大学前半で学ぶ数学の問題も出題されて、数学ができると非常に有利です。また公務員志望ということがすぐに教員という職種に限定されるかどうかは別として、本学科に入学してその資格(ただし、小学校教員資格は除く)をとることが可能です。
    ただ本学科では数学するということの基本的素養を身につけるのみならず、例えば数学検定などの資格をとることなどで本人のより実質的な技量の向上という面も指導できればと考えています。

  • 数学の好きでない教員から教えられる生徒は、気の毒ではありませんか。数学を学び、数学が好きになって、数学を通して教育への情熱を生徒に伝えられる先生になってください。

  • できます。関西大学数学科では最も効率的に教員免許が取得できるように、カリキュラムが組まれています。
    関西大学システム理工学部数学科の卒業所要単位に加えて、「数学科教育法(一)」、「数学科教育法(二)」、「教育心理学」、「教育実習(一)」、「教育実習(二)」等の単位を取得することによって、高等学校教諭一種免許状(数学)及び中学校教諭一種免許状(数学)を取得する事ができます。
    なお、教員になるには各都道府県などで行われる教員採用試験に合格することが必要ですが、関西大学システム理工学部数学科では教員採用試験に対応する科目も開設されます。

  • 教員になるためには、教員免許状を取得しなければなりませんが、その為に、通常の科目(卒業する為の科目)に加え、「教職科目」と呼ばれる科目を履修し単位を取得して、教育実習などを経験する必要があります。これで、数学一種免許状を得ることができます。
    公立高校、中学で教師になることを望む場合は、都道府県で行っている教員採用試験を受験し、これに合格する必要があります。その試験に対するアドバイスも学科で行います。

  • 一般的には有利です。学部で学べる数学の内容は、言わば数学の中では古典に相当する事柄といえます。むしろその基本が最も重要で難しいのですが。これらの事柄の完全な理解の上で、とても有能な教員になることができます。
    しかし、それに加えて大学院に進学し、続けて数学を専攻することにより、学部で学んだ基本の上に最近の数学の研究成果にも触れることができます。より深い数学を履修したことにより、学部で取得した数学一種免許状に加え、博士前期(修士)課程を修了した時点で、さらに上の「専修免許状」を得ることができます。
    「専修免許状」は、教員採用試験及び、採用後に有利なキャリアとして扱われます。