研究室概要
可積分系および力学系など関連分野の研究を行っています。可積分な方程式系の背後にある数理的性質を調べるとともに、それらの物理学や工学等諸分野への応用について研究しています。特に、独立変数が離散化(差分化)された離散方程式系に興味を持っており、また従属変数も離散化された超離散方程式系についても取り扱っています。過去の研究テーマとしては、箱玉系とよばれる超離散可積分系に関する研究、有限体上で定義された離散可積分系に関する研究、離散力学系の可積分性判定基準に関する研究、などがあります。
在校生へのメッセージ
可積分系とは、数学的な性質の良い対称性をもった非線形微分方程式およびその離散化などを研究する数学の分野です。一般には解を構成することが困難な非線形微分方程式ですが、可積分系と呼ばれる方程式は様々な工夫により解をつくることができます。例えばKdV方程式やKP方程式という水面波の挙動を表す方程式は可積分系の重要な例であり、数学の色々な分野の知識を応用することで、ソリトン波など具体的な解を構成することができます。
卒論テーマ
- 有理型変換を用いた広田微分の恒等式
- 周期6の2階再帰方程式について
- 双線形化法による非線形振動方程式の差分化
- セルオートマトンと逆超離散化
 
             
                  